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百韻 六吟百韻「新茶の巻」 --- 2003/09/13
| 1 混ざりおり新茶の香雨の音 黒・夏
2 北の友より桜桃届く 風・夏
3 緑陰にたたずみ遠く眺めおり め・夏
4 重たき荷物ひとまず置いて 黒・雑
5 おふくろに手紙したため深呼吸 め・雑
6 湯に浸かりつつ風呂掃除する 黒・雑
7 盂蘭盆の堤燈ひとつ灯りおり め・秋
8 人来るらし虫の音止みて す・秋
9 りんどうの蕾右巻きねじれ巻き 黒・秋
10 ほぐれて触れる人の心よ め・雑
11 惚れ薬朝から鍋で煮詰めけり 黒・雑
12 薫る珈琲あなたもいかが め・雑
13 木枯らしの吹きて足裏しみじみと 黒・冬
14 囲炉裏の脇で身の上話 め・冬
15 冬の月無人駅にも輝けり 風・冬
16 帽子目深な男の影が す・雑
17 肩組んで右右左と足を出す 黒・雑
18 不良気分で小粋なダンス め・雑
19 かげろえる山も野原もチャキリスも す・春
20 猫の恋路を横目で見つつ め・春
21 初つばめ上手に角を曲りけり す・春
22 耳に海あり潮騒やまず 黒・雑
23 真夜中に自動車レースを観戦す め・雑
24 断酒の襟にワインの染みか 黒・雑
25 真っ白きアスパラガスをただ思う め・夏
26 波に乗せられ恋泥棒す 腰・夏
27 首筋の皮を削ぐよな油照り 黒・夏
28 思いは遠くチャンプルありて め・雑
29 水色の便せん畳むかさこそと 黒・雑
30 そっとそえる豆本ひとつ め・雑
31 プレイオフ蜻蛉がとまる白線に 腰・秋
32 名月に聴くお仙の嘆き 黒・秋
33 秋祭り黒いテントを張り終えて め・秋
34 スフィンクスと談笑をする 腰・雑
35 エビゾリのサソリを箸で組み伏せて 黒・雑
36 錬金術の謎にせまるか め・雑
37 あかぎれの手はつなげずに散歩道 風・冬
38 おでんの文字の赤く浮かびし 黒・冬
39 つじつまの合わぬ思いも除夜の鐘 黒・冬
40 過ぎしあやまち涙も涸れる め・雑
41 深呼吸リセットボタン押すが勝ち 風・雑
42 しなやかに踏むバージンロード 黒・雑
43 スカートの中にひと吹き春の風 風・春
44 菜種梅雨にはおニューの傘で め・春
45 風船の先を手首に結わえけり 黒・春
46 宴のあとに乗る体重計 と・雑
47 視線合い丸い男とランデヴー 腰・雑
48 浮世の義理で駆け落ちもせず め・雑
49 半纏の祭り男の太き腿 す・夏
50 道の端には夏猫二匹 黒・夏
51 朝顔の絵を書き添えて夏だより 風・夏
52 おにいさま呼ぶ思ひ出ありて め・雑
53 蔵の中異次元カプセル発見す 腰・雑
54 引きこもりては山頭火よむ 黒・雑
55 ピストルも楽しそうなり運動会 め・秋
56 月ほほえみて虫も鳴かせず 黒・秋
57 咲くほどに寂しさつのる秋桜 腰・秋
58 ベルトの穴の二つも増えて 黒・雑
59 フラダンス見ごたえのあるステップよ め・雑
60 椰子の実の唄口ずさむ人 腰・雑
61 冬ぬくし手枕の子の頬赤く す・冬
62 吾は毛糸に思い編み込む 腰・冬
63 角捲きで母ちゃん走る恋の闇 す・冬
64 千里浜辺の砂を数える 黒・雑
65 盗人は尽きまじという昨日今日 め・雑
66 整形しても性根変わらず 腰・雑
67 壬生踊り面の下には生の顔 す・春
68 蛤焼きつつ昨夜を思う 黒・春
69 花衣重ねて脱ぐや四畳半 め・春
70 サンドイッチの耳に愚痴いふ 腰・雑
71 本音言う友と本音で語れずに す・雑
72 膨るる腹の女微笑み 黒・雑
73 かすかなる骨切りの音鱧ありて め・夏
74 幽霊昼寝川床座敷 黒・夏
75 灼けた肌誇らしげなる男居て め・夏
76 夢情砕ける無情のドリル 腰・雑
77 今ここに青の洞門出現す め・雑
78 傷口さがす男の手あり す・雑
79 山の上夜明けて月の薄れゆき 風・秋
80 古酒の華やぎ口に残れり 黒・秋
81 秋の暮れ二日酔いには切なくて め・秋
82 妻のダイアリー盗み見た夜 腰・雑
83 月並みな話している猫なでつ す・雑
84 みたらし団子早3本目 風・雑
85 神渡し島田に形見の櫛をさし 腰・冬
86 凍えてきしむ膝のジョイント 黒・冬
87 冬至湯に丸くつかりて母笑う す・冬
88 末広亭の真打ち披露 腰・雑
89 向き合いていまだ外せぬ色眼鏡 す・雑
90 もしやそなたも喘息持ちか め・雑
91 弱き人子猫より吾を拾いたまへ 腰・春
92 蕾ふくらむ恋も桜も 風・春
93 朝日さす籠に盛られし染卵 黒・春
94 白き胸張り面接へ行く 腰・雑
95 風通る辻の道標恵方なり す・雑
96 郵便受けにコトリ音して 黒・雑
97 海開き誘う手紙の来たりしを め・夏
98 黒の弾丸裸足の少年 腰・夏
99 梅雨曇イラク法案成立す す・夏
100 ベール捨てゆく新しき人 腰・雑
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