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指折り巻き巻き

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Point icon年賀の巻 --- 2002/01/11
2002年大晦日より2003年正月5日まで

1 江の島や年賀の客の続きけり (森)新

2 波の上には初風の吹き    (す)新

3 立ち仕事女正月ふと待ちて  (黒)新

4 胸の辺りに白き手をあて  (蓬)雑

5 人混みて間違えられし「母ちゃん」(黒)雑

6 父の姿の頼もしき岸        (森)雑

7 菜飯食う何でも話せる友といて  (す)春

8 笑みこぼしつつ飲む蜆汁     (礫)春

9 紙礫流し祈りぬ春の川      (森)春

10 どんぶらこことさよならだけさ (蓬)雑

11 黒き犬お椀の中で歌を詠み   (森)雑

12 つぶらな瞳で都見物      (す)雑

13 青薄東山裾飾りをり      (森)夏

14 木下闇にて息をひそめる   (め)夏

15 虫干の蔵書の中に文ありて   (す)夏

16 世界の切手貯めし小箱に    (黒)雑

17 異国の地思いがけずに聞くおけさ (す)雑

18 恋よ恋よとレールの継ぎ目    (黒)雑

19 釉かけて櫛目を掻く器      (森)雑

20 黒髪なびく化粧坂にて      (森)雑

21 竹寺に新涼ありて三口半     (黒)秋

22 どんぐり拾いさまよえる道    (蓬)秋

23 穴惑い早く行け行け日を浴びて  (す)秋

24 老いぬふりして数を間違へ    (森)雑

25 今日も食い明日も食うがすでに悔い (蓬)雑

26 釣り糸見つめ人生見つめ  (め)雑

27 さめざめと泣きたる朝の初の雪   (黒)冬

28 寒鴉鳴き昼飯ひとり    (め)冬

29 門松の鋭さわれの靄とばす (礫)冬

30 地にひれ伏して天声を聴く  (黒)雑

31 重箱のにぎやかな声聞こえれば  (礫)雑

32 直会の席子等も集ひて      (森)雑

33 蓬餅たんとつくりて人妻来    (森)春

34 古葉の中に木の芽萌えたち     (森)春

35 真夜中に雪崩の音で寝返りし (蓬)春

36 天井の染みもやもやと見ゆ   (黒)雑

37 爪を切る心決まらぬ事ありて   (す)雑

38 ぱちりと切るたび心固まる    (礫)雑

39 ペディキュアの赤炎天の海に映え  (風)夏

40 強き日差しに夏服透かし     (蓬)夏

41 我が身体見よとばかりの曲線に  (め)夏

42 急ぎ目逸らし見るは猫の背    (礫)雑

43 ひたひたと足音だけで影はなし  (蓬)雑

44 家鳴りかたかたラップ音か    (め)雑

45 桃色の鰯雲見しあの丘は     (礫)秋

46 吉田火祭はぐれて出会い     (黒)秋

47 沙魚釣れば二人並んで昼寝かな   礫)秋

48 島の時間尺度を忘れ       (黒)雑

49 七十年昔からある空の色     (す)雑

50 異国の地にてそれを見る君    (風)雑

51 春近きあの日はいくさ友逝きて  (す)冬

52 喪服の客の多いおでん屋     (黒)冬

53 霙きて駅伝選手濡らしをり    (森)冬

54 演芸会で笑いころげる      (め)雑

55 「田園」を聞くたび思うゴージュかな(蓬)雑

56 ダイヤモンドは傷つかなくて   (黒)雑

57 早春に深紅の石をいだいたり   (蓬)春

58 月はおぼろに怪しくありて     黒)春

59 一人寝の部屋の外では猫の恋    蓬)春

60 忘れたころに子ら咥え来る     風)雑

61 おとなってひとりでなれるもんですか(黒)雑

62 帆柱立てて測る潮時       (森)雑

63 米まきて実り託せり芒種の日   (す)夏

64 房州白浜日焼けの男       (め)夏

65 檸檬水氷チリチリ泣き虫で    (黒)夏

66 木の陰行きし乳母車見え     (す)雑

67 オセロ板黒白の石一瞬に     (黒)雑

68 天気図のごと心変わりし     (森)雑

69 酒断ちて胃袋軽し夜は長し    (す)秋

70 秋のともしびガラスの船に    (森)秋

71 舞踏会とりあう手と手星月夜   (め)秋

72 今日の舞台は役者大物      (す)雑

73 決め台詞ここぞとばかり投げかけて (め)雑

74 振り向きもせず女駆け去る    (森)雑

75 鬼火ありあなたが人でないなんて  (黒)冬

76 そんな私もふふ雪女        (め)冬

77 角巻の中に抱き合う黒い影      (黒)冬

78 さしつさされつ夢うつつなり     (蓬)雑

79 仙人の落とした玉を拾いけり      (黒)雑

80 二ヵ月後には三羽の雛に        (め)雑

81 初参り富岡の杜とんび舞う       (風)新

82 懐かしき人繭玉ゆらし         (蓬)新

83 松飾り外し持ち寄るどんと焼き     (黒)新

84 車座組みて妻らかしまし        (森)雑

85 うたた寝の膝枕あり外の家       (黒)雑

86 あしたはどこの船着くのやら      (森)雑

87 旅立ちの銅鑼の音もあり春の宵    (め)春

88 春泥まみれてくんずほぐれつ     (蓬)春

89 ふらここでゆれる三つ編みくちづけて (め)春

90 涙に暮れて夜半に祈れば       (礫)雑

91 晴れ渡り朝の風吹く心地よさ     (森)雑

92 言の葉飛びて積もりし歌歌     (黒)雑

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