| 動物にとって強姦はあるのか
いろいろ犬種の犬を自由に放し飼いにして飼育していると、思いも寄らない交配がおこって、あんな大きなお母さんと、こんなに小さなお父さんとの間に子犬が産まれたりする話しを聞いては、へーえっと驚くのです。でも、そこにはなにか人間の頭では計り知れない犬たちの恋愛観とか、肉体の成熟とか、ロマンスとか、成り行きとか、そういった諸々のことがあるのだろうと想像するばかりです。
しかし、およそ雌犬のいやだよあんたなんか、というときの激しい拒絶を見ているものとしては、犬の世界は一応は合意の上に成り立っていると思いがちです。業者による交配は、それとは著しく違いますが、ここでは自然界にあって言う前提で話すとして。雌犬の激しい拒絶に大抵の雄犬は諦める様に思われがちですが、諦めないという雄犬もいて、それこそ耳の先を食いちぎられても、ほっぺたを噛みつかれても、もう雌犬の口を舐めたり、耳を舐めたり、もちろんお尻も舐めたい。けれど、どれも拒絶されて寄れば噛みつかれるばかり。こういう、拮抗した状態になると、かなり長い時間雄犬の求愛は繰り返され、その合間合間にすごく露骨に雌犬の腰の辺りに前足をかけたりする。ここで、体力の勝負となる。が、消費するエネルギーは最初は雄犬の方が大きいのだけれど、守る方が攻撃するよりも消耗が大きくなる時が訪れることがある。たいがいにして、雄犬は雌犬よりも体力があるので、そのある時まで、例えかじられようと噛みつかれようと威嚇されようと粘っていれば、なんとかなるという可能性が生まれてくる。つまり、つかれちゃったわ、もうどうにでもしていいわ・・・という時である。
なんでそんなことを考えたかというと、ここ2、3日の近所の猫の大ロマンチックミュージカルを見てである。もう、歌う。あっちでもこっちでも、歌う。それから、追いかけごっこと、威嚇。雌猫はかなり威嚇するし、拒絶の態度も激しい。しかし、それだけだと危ない。そこで逃げる。べつに、誘っているわけでも、誘惑しているわけでもなくて、本気で逃げているように見える。しかし、絶対に雄猫の方が強くて足も速いようだ。そこに、愛なんて呼べるものがあるのだろうかと、野良の大騒ぎを横目で見ている。
昔テレビで、象の求愛を見た。雄は雌と比べるとその身体は恐ろしいほどに大きくて、何トンもある体重を雌の背中に預けて交配を行うので、いやがろうものなら、雌は踏みつけられてしまう。そのテレビでは、雌の象は後ろ足を骨折した。そして妊娠もした。雄の象はさっさと行ってしまう。象は雌がリーダーの家族で、その若い骨折した雌象をみんなで守るようにして生活するのだが、足の折れた妊娠した象が野生の中で無事出産出来たのか。
では、動物には強姦しかないのかというと、それも違うと思う。雌犬は自分が好きな雄犬に対して、甘ったるい声で「すきすきだーいすき」と伝えるし、猫だって「うっふん」ぐらいは言っている。だいいち、雌のマーキングは雄に引けを取らない。「あたいの匂い」をつけて歩くのは、交配に入る準備が出来たことを知らせるのである。だれにか、男の子にである。そして、電柱に「いい男の匂い」を探したりもする。つまり、ロマンスはあるんだとおもう。
理解出来ないのは、このロマンスとあたかも強姦のように見える現実の交尾との間だなんだ。だだし、象はただの強姦でしかなく、若い雌の象は交尾で命さえ落とすのだというから、とんでもない話なのだ。なんか、そんなことを考えた今日この頃のこと。さすがに寒すぎて、雄猫たちはなりをひそめ、春猫は安心して眠っている。久し振りの静かな夜。
1/8 22;25 ラブアンドピース。報道の人たちは防弾チョッキをつける訓練をしたそうだ。
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